やる気

メンタルヘルスの大切さを説明!セルフコントロールの方法もお伝えします!

精神障害によって、医療機関を受診している人は患者数は近年大幅に増加しています。
厚生労働省の調査によると、平成26年は392万人であった患者数が平成29年では400万人を超えています。
内訳としては、多いものからうつ病、不安障害、統合失調症、認知症などで、近年においてはうつ病や認知症などが著しく増加しています。

仕事やプライベートでのストレス等により、知らない間にメンタルヘルスが蝕まれる可能性があります。
精神疾患は、これまで当たり前であった生活を一気に変えてしまうかもしれない、決して軽視できるものではない疾患です。

今後の世の中がどうなっていくかは誰も分かりません。
漠然と不安を抱えて過ごすよりも、少しでもメンタルヘルスについての知識を増やし、前向きに生活していく体作りが必要です。

メンタルヘルスを知るメリット

自分の体の変化に、いち早く気づくことができる

周りの影響に左右されず、芯を持った自分作りができる

自分の在り方が変わることで、家庭や職場の人間関係にも変化が生まれる

メンタルヘルスについて

メンタルヘルスの目的は、健康である人が心理的・社会的な面で、病的状態にならないように予防することです。

健康という言葉はかなり抽象的な言葉ですが、精神療法の始祖と言われるフロイトによると、健康な状態は「働くことと愛することである。」とされています。
もちろん肉体的な健康も必要ですが、行動を起こす気持ちがないと始まらないですから、精神的な健康も重要な要素です。

精神的な健康を保つには何が必要?

精神的な健康は、身体状況や生活の質に大きく影響します。

精神的な健康を保つためには

・休養
・ストレス管理
・十分な睡眠
・精神疾患への対応

これらが大事とされています。
特に休養とストレス管理はメンタルヘルスにおいて重要となるため、少し詳しく紹介していきます。

休養

休養とは「休む」ことと、「養う」ことの2つの意味があります。
「休む」・・・心身の疲労を回復する。
「養う」・・・人間性の育成や、社会・文化的活動、創作活動などを通じて自己表現を図る。アクティブブレストをする。
アクティブブレストは、筋肉痛は軽い運動をした方がゴロゴロしているより回復が早いことのように、積極的にリフレッシュを図っていくことです。

休養のポイント

・意図的に生活へリズムをつけていく
・1日30分だけでも、自分の自由時間を作る
・身近にも、憩いの場があることを知る
・休養があるからこそ、仕事の能率が上がる

ストレス管理

ストレスという言葉は、元々工学や物理学の領域で使われてきた言葉です。
ある物体に外から力が加わったときに生じる、物体のひずみのことを「ストレス」と言い、その時に加えられた刺激が「ストレッサー」です。

そのストレスとストレッサーの関係を生体にも適応し、生物学的、医学的な領域で応用していったのが生理学者のハンス・セリエ教授という人です。

ストレスを管理する上で、ストレッサーにどのようなものがあるか知ることが大切です。

ストレッサー

・物理学的ストレス
暑さ、寒さ、騒音など
・生理的ストレス
過労、感染症など
・社会的、心理的ストレス
人間関係、不満、失望や挫折、老後の不安など

ストレスと聞くと社会的・心理的ストレスを連想しがちですが、ストレッサーには様々な要因があります。

ストレスは悪者?

ストレスはマイナスイメージの言葉ですが、実際には適度なストレスはむしろ人間がたくましく生きていく上では、望ましいこととされています。
ストレスがあるからこそ、社会の活力に結びつくことがあるという見方もあります。

また、同じ程度のストレスでもある人にとっては良いストレスになり、また他の人では悪いストレスになるなど、同じストレッサーでもその受け手によって反応が変わります。

メンタルヘルスって具体的に何?

メンタルヘルスは、以下の内容を指します。

・幸福感
心の明るさ、苦境に負けない快活さ
・社会性
周囲の人々や社会環境に適応する
・統一と調和
統一と調和を保つことで、初めてパーソナリティが生まれる
・現実志向
現実に根ざした生活態度
・自身
揺るぎない自己への信頼感

メンタルヘルスの不調に対して、早期発見・早期治療をしていくことが大切です。

「労働安全衛生法」という法律が改正されて、労働者が50人以上いる事業所では、2015年12月から毎年1回、ストレスチェックを実施することが義務づけられました
そのため、ストレスチェックを受けたことがある方も多いのではないでしょうか。

今後もより、精神面での健康が重要視されていくことが予想されます。

セルフコントロールについて

では、精神面を自制していく方法について考えていきましょう。

自制する時というのは、例えば

・アガリを深呼吸で落ち着かせようとする
・恐怖を感じる場所でも、平然を装う
・イライラした感情を好きなことにぶつける
・もっと食べたくなる欲求を、水を飲んで我慢する
・タバコを吸いたいけど、気合いで乗り切る

このように、抑圧するようなイメージを抱くかもしれませんが、コントロールには様々な方法があります。

①リラクセーション

ストレスを感じるのは、体が緊張しているためと考える方法。
筋肉をリラックスさせれば、大脳の興奮を引き下げ、精神的な安静が得られ、ストレスが減るという生理学的理論に基づいています。
意識的に自分で筋の緊張をほどき、精神的安定を回復させていきます。

【リラクセーションと精神的安定の関係】

筋肉を脱力することで、筋感覚を感じ取る筋紡錘の感覚の鋭敏さが失われ、筋肉の状態を脳に伝達する上行性神経の興奮が脳に伝わることが少なくなります。
それにより、網様体賦活系への興奮も少なくなり、大脳の興奮が減少していくことで次第に精神的にも安静となっていきます。

リラクセーションの効果

1.精神生活の向上
・頭を十分に休ませることができ、新しい活力や精神的エネルギーが補給されます。
・頭がはっきりしてくることで、精神活動が積極的かつ能率的にできるようになります。
・精神集中、精神統一ができ、鋭角な判断力がつき、力強い決断力が得られるようになります。
・容易に落ち着きを取り戻すことができます。

2.不快感の解消
・騒音や光、異臭、痛みなどから受ける苦痛や不快感が減ってきます。
・神経質な状態から解放され、イライラした気持ちをなくすことに繋がります。
・イライラから爪を噛む、貧乏ゆすりをするなど、癖を治すことに役立ちます。

3.生理的活動の正常化
・血圧、特に最小血圧が下がります。そのため、狭心症などの心疾患の予防にもなります。
・よく眠れるようになり、不眠状態がなくなります。
・習慣的、慢性的な頭痛が軽くなります。
・排尿や排便を我慢することができるようになります。
・消化器系の病気の予防、副交感神経系の活動を助けてくれます。

このように、リラクセーションには数多くのポジティブな効果があります。
では次に、これら効果を最大限に発揮するため、進め方についてお伝えします。

リラクセーションの進め方

1.椅子に腰掛け、楽な姿勢を取りましょう。
2.軽く目を閉じます。
3.大きく息を吸い込んで、そのまま止めてください。
4.同時に、両手の拳を強く握り、腕も足も棒のようにグッと強く伸ばし、全身に力を入れます。これを5秒〜10秒続けてください。
5.口から大きく息を出し、一気に力を抜いてください。
6.そのまま全く力を抜き何もしない状態で、頭の中を空っぽにします。自分を投げ出してしまうのがポイントです。この状態を続けられる範囲(5〜20分)で、維持します。
7.リラクセーションの効果が消えてきたと思ったら、3.〜5.をもう一度繰り返していきます。

筋肉の緊張と弛緩が重要となってきますので、落ち着ける場所を探して一度実践してみてください。

②自律訓練法

自律訓練法は、リラクセーション法の一つです。心身症や神経症の治療として用いられることが多いですが、元々は一種の自己催眠法である「予防的休息法」を基に作られたものです。
治療法というよりは、予防法や心身の健康法であり、メンタルヘルス実践の有力な手段の一つとされています。

一種の自己催眠法

「中心的催眠状態」に含まれる、疲労回復力や自然治癒力に注目して作られています。
また自己催眠により、不安や緊張を予防したり除去する働きが期待されています。
ある報告によると、3ヶ月訓練をおこなうことで「感情が害されやすい」「いつもよくイライラする」「緊張しやすい」などの状態が、有意に減少し社会性が増したとされています。

自立訓練法の流れ

①準備

②おこなう時の姿勢

③6つの公式

④消去動作

この手順で訓練を進めていきます。

①準備
自律訓練法をおこなうためには、ゆっくりと落ち着いた状態であることが必要です。
・脳に影響を及ぼしている様々な刺激を取り除く(音、視覚情報、匂いなど)
・精神的態度をありのまま受け入れるといった、受容的な態度でいること
・静かで気持ちの落ち着きやすい部屋でおこなうこと
・ベルトやネクタイなど窮屈に感じるものは緩め、寛げる服装であること
・空腹時は避け、前もってトイレを済ませておくこと

②おこなう時の姿勢
仰向けでおこなう場合と、椅子に腰掛けておこなう場合とがあります。
・仰向けでおこなう場合
背中ができるだけ床に接地した状態で、両足は肩幅くらいに開きます。両手は脇を拳一つ分くらい開き、手の平は上向きでも下向きでも構いません。
・椅子に腰掛けておこなう場合
深く腰を掛け、両足は肩幅くらいに開きます。膝がやや鈍角になるくらいに足は前に出します。両腕は太ももの上に、手の平を下向きにして置きます。背骨を垂直に伸ばした姿勢で、息を吸い込み吐き出しながら全身の力を抜くようにすると、首や背中が自然な形で彎曲するので、その姿勢を取ります。

どのような姿勢であっても、閉眼しておこなうことが基本となります。準備と姿勢が整ったら実際に練習をしていきますが、練習が終わり消去運動をおこなうまでは目を開けない方が望ましいです。

③6つの公式
自律訓練法の公式には、背景公式から始まり第6公式までの手順があります。
この一連の流れの中で、特に背景公式でしっかりと気持ちを落ち着けることが大切となってきます。気持ちを落ち着かせた上で、第1公式、第2公式と進んでいくようにしましょう。

6つの公式

背景公式(安静練習):「気持ちが落ち着いている」

第1公式(四肢重感):「両腕両足が重たい」

第2公式(四肢温感):「両腕両足が温かい」

第3公式(心臓調整):「心臓が静かに規則正しく打っている」

第4公式(呼吸調整):「自然に楽に呼吸をしている」

第5公式(腹部温感):「お腹が温かい」

第6公式(額部涼感):「額が気持ちよく涼しい」

この公式に合わせて、自身の体で受動的にその感覚が得られてくる練習をしていきます。焦りは禁物です。人によって感覚を得られるスピードは違います。
1日に2〜3回、例えば起床時、朝食後、昼休み、夕食後、就寝時などの時間帯におこなっていきます。1回あたりの実施時間は、3〜5分程度です。

④消去運動
一連の公式を終えたら、必ず消去運動をします。消去運動を怠ってしまうと、めまいや頭痛が起こったり、脱力感が続く、不快な反応を誘発するといった症状が生じることがあります。
消去運動
1.両手を握り、5〜6回グーパーグーパーと開閉運動をおこなう
2.肘の屈伸運動を3〜4回おこなう
3.大きく背伸びをしながら、1〜2回深呼吸をおこなう
4.目を開ける

NHK健康チャンネルにも自律訓練法について紹介されていますので、詳細を知りたい方はご覧ください。

今回のまとめ

・今の世の中は、メンタルヘルスがさらに重要視されてくることが予想される。

・ストレスとストレッサーを正しく理解することが大切。

・セルフコントロールの方法があると知るだけでも、精神的に楽になる。

ABOUT ME
ともぞ〜。
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介護支援専門員/理学療法士 病院や施設で高齢者と関わる仕事をしています。主に医療や介護に関する情報を発信していますが、メンタル面で生活に役立つことも記事にしてまとめています。