介護・医療

ケアマネのケアプラン作成方法について!居宅サービス計画書へ記載することは何?

ケアマネジャー業務の中で、ケアの方向性を決める大事な作業。それは「ケアプランを作成する」ことです。

ケアプランが重要であることは分かっていても、日々の多忙な業務量やすぐサービス調整をしなければならない状況の中で、熟考してケアプランを作成することは難しい現実があるのではないでしょうか。
つい似たようなケースのケアプランを参考に、とにかくまずは形だけ完成させる場合もあるかもしれません。

そのようなことを繰り返していくうちに、ケアプランのどこにどのような内容を記載すればいいか、分からなくなっている人もいるでしょう。

そこで今回は、居宅介護支援事業所におけるケアプラン第1表〜第3表に着目し、その記載要項やその理由について整理することで、自分のケアプランが適切なものになっているか振り返る機会としていきたいと思います。

ケアプランの記載内容を知るメリット

実地指導対策ができる

自身のケアプランの自己点検の機会ができる

根拠を持ったケアプランにより、他職種連携が図りやすくなる

ケアプランの様式について

ケアプランは単なる記録用紙ではなく、ケアマネが課題分析の結果を踏まえ、誰が見ても分かりやすいものである必要があります。

また、適切な用紙を使用することでケアマネ自身が計画を作成しやすいだけでなく、サービス担当者会議などで他職種と連携を図りやすくなるというメリットがあります。

このような根拠により、ケアプランは概ねどの自治体でも統一された様式を使用されているかと思います。それを前提に、各項目でどのようなことを記載していくか整理していきます。

各項目ごとの記載内容のポイント

第1表 居宅サービス計画書(1)

【初回・紹介・継続】
初回…当該利用者が、当該居宅介護支援事業所において初めて居宅介護支援を受ける場合
紹介…当該利用者が他の居宅介護支援事業所または介護保険施設において既に居宅介護支援等を受けていた場合
継続…当該利用者が既に居宅介護支援事業所から居宅介護支援を受けている場合

当該居宅介護支援事業所において過去に居宅介護支援を提供した経緯がある利用者が一定期間を経過した後に介護保険施設から紹介を受けた場合には、紹介および継続の両方を○で囲みます。

【初回居宅サービス計画作成日】
基本的には初回の居宅サービス計画作成後、変更の都度に更新していくことを前提としているため、当該利用者がいつの時点から継続して居宅介護支援を受けているかを明示する必要があります。
これにより、ケアマネジャーやサービス事業所が変化を観察するための基準ができ、モニタリングが不足することや不適切なケアを防ぐことに役立ちます。

【利用者及び家族の生活に対する意向】
利用者とその介護をおこなう家族とは、切っても切り離せない関係があります。そのため、利用者や家族が介護や支援を受けつつ、どのような生活をしたいと望んでいるかについて、明確に把握する必要があります。
主体的な生活への欲求と、対応するサービスが一体となることで、初めて効果的な援助が可能となるため、この項目をどれだけ具体的に記載できるかがポイントです。ケアマネのニュアンスで記載するのではなく、利用者や家族が発した言葉そのままを記載すると良いでしょう。

【総合的な援助の方針】
ここでは利用者及びその家族の自立を阻害する要因や、具体策を示した上で、総合的な援助の方針が記載される必要があります。
どのようなチームケアをおこなうのか、具体的な記載があると良いです。
あらかじめ発生する可能性が高い緊急事態が想定される場合には、対応機関やその連絡先等について記載することが望ましいとされています。
※病院やキーパーソンの連絡先を書くことは、記載義務ではありません。

【生活援助中心型の算定理由】
単身の世帯に属する利用者の場合は「1.一人暮らし」に、家族もしくは親族と同居している利用者であって、当該家族等の障害や疾病等の理由により、当該利用者または当該家族等が家事をおこなうことがこんなんである場合は「2.家族等が障害、疾病等」に○を付けます。
やむをえない事情(虐待など)により、家事が困難な場合等については「3.その他」に○を付け、その事情の内容について簡潔明瞭に記載をします。
生活援助中心型の算定がとれるかどうかだけでなく、そこに虐待などのリスクが潜んでいる可能性もあるため、保険者へ事前に確認しておくことが大事でしょう。

第2表 居宅サービス計画書(2)

【生活全般の解決すべき課題(ニーズ)】
ここを記載する上でのポイントは2つあります。
①生活全般にわたるものであること
介護の問題だけにどどまらず、家庭や地域社会において可能な限り自立した生活を営むことができることを意識し、課題設定をする必要があります。
②自立の阻害要因と、それに対する利用者や家族の認識を明らかにした上で設定すること
ケアマネが課題と思って記載した内容であっても、利用者や家族はそれを課題と認識していない場合があります。そうなるといかに適切なサービスへ繋げたとしても、利用者や家族がその必要性を感じておらず、効果的な支援ができません。
十分なアセスメントをし、合意形成をした上で課題を記載してくことが大事でしょう。

【目標(長期目標・短期目標)】
ケアマネがケアプランを作成する上で、ここを一番悩む人は多いのではないでしょうか。
前提として、解決すべき課題の達成は段階的におこなわれるものと考えられています。短期目標は小さいことでも、全く問題ありません。
また期間を設けることは、ケアマネジャーが適切な居宅介護支援をおこなえたか評価する目的もあるため、「利用者がその目標を達成できたか」だけでなく「ケアマネ自身が目標達成のための支援ができたか」という視点も持つことが大切です。
目標が具体的に記載できていない場合は、アセスメントが不十分である可能性が高いため、課題整理総括表などを使用し情報の漏れがないか確認すると良いでしょう。

ともぞ〜。
ともぞ〜。
よく長期目標は「望む暮らしの姿を」、短期目標は「数値化できるものを」と言われます。
生活の中で数値化できるもの(外出頻度や排泄回数、服薬回数や転倒回数など)を、よく聴取しておくことで目標設定のヒントが得られるかもしれません。

【援助内容】
この項目で特に気をつけたいことは、「福祉用具貸与または特定福祉用具販売のサービスを必要とする理由」です。
福祉用具は便利な反面、利用者の心身の状態に合わせて適切な使用がなされないと、かえって自立を妨げてしまう可能性があります。サービス内容の欄には、福祉用具の品名とその必要となる根拠を明記する必要があります。

第3表 週間サービス計画表

【主な日常生活上の活動】
利用者の起床や就寝、食事、排泄など主要な日常生活に関する活動を明らかにし、対応するサービスとの関係が分かるようにします。
主介護者がいる場合は、その人の活動時間(仕事からの帰宅時間など)も記載します。利用者が寝たきりで動きがない場合は、主介護者の動きを記載します。

【週単位以外のサービス】
福祉用具の使用、ショートステイの利用、受診の頻度などを記載していきます。

以上、ケアプランにおける第1表〜第3表のポイント整理となります。

これをきっかけに自身のプランを見直し、より良い支援ができるようにしていきましょう。

今回のまとめ

・ケアプランは、ケアの方向性を決める重要なもの。

・共通の様式を使用することで、根拠ができ共有がしやすい。

・自身のプランを振り返ることが、何より重要。

最後まで、ご覧いただきありがとうございました。

ABOUT ME
ともぞ〜。
介護支援専門員/理学療法士 病院や施設で高齢者と関わる仕事をしています。主に医療や介護に関する情報を発信していますが、メンタル面で生活に役立つことも記事にしてまとめています。