介護・医療

ケアマネジャー1年目に知っておきたい【運営基準減算】の怖さ!!

ケアマネジャーになったばかりの時は、その覚える業務の多さに辟易することがあるかと思います。

利用者の自立支援のために、サービスを調整したり担当者会議を開催したり、モニタリングで状態確認をしたり…とにかく次から次へと変わる状況についていくことで必死ですよね。

忙しいことは重々承知ですが、もう1つだけ大事なことを知っておいてください。
それは「運営基準減算」というものがある、ということです。

運営基準減算とは?

運営基準減算とは、厚生労働省が定める運営基準を満たしていない時、それが1ヶ月以上みられた場合は報酬が半分、2ヶ月以上続いていた場合は報酬なしになる恐ろしい制度です。

ではその運営基準とは何か、これから順に説明をしていきます。

ケアプラン作成の手順に関すること

①利用者の居宅を訪問し、利用者や家族と面接をおこなっていること

②サービス担当者会議の開催等を、おこなっていること

③ケアプランを利用者や家族に説明し、なおかつ文書にて同意を得た上で、利用者や家族、担当者に交付をしていること

この①〜③のいずれかの手順を実施していない場合、減算の対象となります。
ケアプランに関しては、文書で同意を得ていることが重要となります。そのためケアプランは必ず本人控えと事業所控えの2部必要になります。

サービス担当者会議のタイミングに関すること

①新規にケアプランを作成した時

②利用者が要介護更新の認定を受けた時

③利用者が要介護区分変更の認定を受けた時

この①〜③のタイミングでサービス担当者会議を実施していない場合、減算の対象となります。

更新のタイミングでのサービス担当者会議を忘れるパターンが多いです。
更新にて要介護認定が変わらない、生活状況も変わらない、サービス担当者会議をおこなう必要性がない、そのような時でも照会等でいいので記録として残しておくことが良いです(軽微な変更であることの根拠とするため)。

モニタリングの手順に関すること

①月に1回利用者宅を訪問し、利用者と面接をおこなうこと

②モニタリングの結果を毎月記録に残すこと

この①〜②の手順を実施していない場合、減算の対象となります。

以上大きく分けて3つの項目が、運営基準における減算のポイントとなります。

【※新型コロナウイルスに係る対応 2020年5月1日時点】
新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、現在は運営基準を満たせなくても減算対象としないことが通達されています。
今後の対応が分かり次第、情報を更新していきます。

ケアマネジャーは1人35〜39名程度を担当している場合が多く、たまたま1名のモニタリング記録を書き忘れてしまうこともあるかもしれません。

その場合、その利用者に対する居宅介護支援での減算になりますが、ここで気をつけたいことは【特定事業所加算】を取得している事業所であるかどうかです。

特定事業所加算とは?

特定事業所加算とは、質の高いマネジメントを提供している事業所であることを評価してくれるものです。

特定事業所加算には(I)〜(Ⅲ)まであり、それぞれの取得要件の内容は変わりますが、それら全てに共通して【運営基準減算の適応を受けていないこと】という文言があります。

つまり、事業所に複数のケアマネジャーがいたとして、ある一人のケアマネがモニタリング記録を1ヶ月分入力しておらず、それが発覚した時に運営基準減算が適応され、もれなく特定事業所加算も算定できなくなります。
事業所全体の責任となり、他のケアマネジャーにも迷惑をかけてしまうということです。

運営基準減算、特定事業所加算について、詳しく知りたい方は以下からどうぞ。

厚生労働省「居宅介護支援」に関する資料

では、記録がないことでどのように減算が適応されていくのでしょうか。

そこには、【実地指導】というものがあります。

実地指導とは?

実地指導は各自治体の担当者が事業所を訪問し、適切な居宅介護支援をおこなっているかチェックするものです。

これは、不適切なサービスを取り締まることを目的としているのではなく、事業所の育成や支援をおこなうために実施するためにおこなうものです。

事業所としては「ミスがないか」「粗探しをされないか」と緊張してしまいますが、実地指導においては指導する側とされる側と共通の認識を持つことが大切になります。

ですが、事業所側としては事前に運営基準を遵守して業務にあたっていることを証明するため、実地指導当日までに確実に書類等は揃えておきましょう。

日頃から気をつけること

適切なマネジメントをおこなっていないのに介護請求したとなると、不正請求に当たりそれ相応の行政処分を受けることになります。

そうならないためにも、適切なマネジメントで最低限守らなければいけないことは何か確実に押さえおきましょう。

上記にまとめた運営基準は最も気をつけなければならない基準であるため、【いつ・誰が・何を・どうしたか】について、日々支援経過記録等に残しておくようにしましょう。

人は忘れる生き物です。何かの形で記録が残っていないといつ何をしたか忘れてしまいます。
本人はやったと言っても、記録がなければ他人からすればやっていないことと同じです。

何か一つおこなったら記録に残す、これを習慣にしておけばミスは最小限にできるはずです。日頃からの習慣を意識していきましょう。

自分のちょっとした不注意、サボりがゆくゆくは、事業所全体のミスになることが運営基準減算の怖さです。
みなさん、気をつけていきましょう。

 

最後まで、ご覧いただきありがとうございました。

 

ABOUT ME
ともぞ〜。
ともぞ〜。
介護支援専門員/理学療法士 病院や施設で高齢者と関わる仕事をしております。 健康が大事と言われておりますが、健康ってなんだろう?そう疑問に感じていました。その健康という言葉を、少しずつ紐解きながら今何ができるのかを考えています。 そういった中で得た経験について、講座という形でまとめています。